ドラフトサイトが有料化!無料で使う方法&ライセンスの種類と価格は?
2019年、遂に有料化となったDraftSight。ドラフトサイト2018までは無料CADとして使えましたが、Draftsight2019 SP0のリリースに合わせていよいよ有償CADとなりました。とはいえ無料で使う方法もまだまだあるようです。そこで今回は、ドラフトサイトを無料で使う方法&有償ライセンスの種類と価格を一挙ご紹介。以前に比べてラインナップも増えたので、目的や用途に合わせてぜひ比較検討してみましょう。
目次
1.DraftSight(ドラフトサイト)とはどんなCADソフト?
DraftSight(ドラフトサイト)とは、フランスのダッソー・システムズ社が提供している2次元&3次元の汎用CADです。
これまで無料で使える超高機能CADとして幅広いユーザーに親しまれてきましたが、今年「Draftsight2019 SP0」のリリースとともに有償版の提供のみとなってしまいました。
無料CADの代表格と言えばJW_CADですが、DraftSightの最大の魅力はAutoCADとの互換性が高く「AutoCAD LT」に操作性が似ているということ。
「CATIA」「SolidWorks」といった、主に製造業を支援するCADを提供しているダッソー・システムズが開発しただけあり、ソフトの安定性も抜群です。
DraftSightの特徴は、主に次の5つ。
- AutoCAD LTとほぼ同じ機能が使える
- AutoCADのコマンドをそのまま使用できる
- DWGファイル・DXFファイルを完全サポート
- PDFで出力可能なので他ソフトとの互換性が高い
- Windows・Mac・LinuxのOSに対応している
2.ドラフトサイトを今後も無料で使う方法は?
これほどまでの機能を今まで無料で使えたDraftSight(ドラフトサイト)ですが、残念ながら現在配布中のバージョンはすでに有料版のみ。
では今後も無料で使う方法はあるのでしょうか?
2-1.DraftSigh2018はいつまで無料で使える?
現在Windows版のDraftSight(ドラフトサイト)を、無料で使う方法は残念ながら30日間の無償トライアルのみ。
一つ前の「Draftsight2018」とそれ以前のバージョンをパソコンにインストールしている方については、2019年12月31日まで使用することが可能です。
ただし無償版のDraftSightは、どのバージョンであっても2019年12月31日をもって使用することが不可となりますのでくれぐれもご注意下さい。
参考:【重要なお知らせ】無償版DraftSightをお使いのみなさまへ
2-2.Mac&Linux版なら今後も無料で使えるの!?
「引き続き今後も無料で使いたい!」という方は、Mac版かLinux版を利用しましょう。
この2つのDraftSight(ドラフトサイト)はベータ版ではありますが、今のところ引き続き無償で使うことができるようです。
機能的には変わりませんが、あくまで正式版をリリースする前の段階であるベータ版という扱いなので、未知の不具合や欠陥がある可能性も。
今後正式バージョンがリリースされれば有償となる可能性もありますが、2019年12月の時点では無償で使用可能です。
対応OSのパソコンを所有している方は、以下のサイトよりぜひダウンロードしてみてください。
参考:DRAFTSIGHT® 2019を入手
3.有料ドラフトサイトは5種類!ライセンスと価格は?
さて現在配布中のWindows版のDraftSight(ドラフトサイト)には、5種類のライセンスがあります。
ここでは、それぞれの価格と機能をまとめました。
有償化になったとはいえ、他の有料CADと比べれば非常に安価。
これまで仕事で使っていた個人事業主や小規模オフィスにも手が出しやすい価格設定ですので、この機会にチェックしてみましょう。
3-1.DraftSight Standard
DraftSight Standardは、最もベーシックなプランです。
年間ライセンスを月額に換算すると約990円と、大変お得。仕事だけでなく趣味で設計を楽しみたい方にもおすすめです。
- ライセンス価格 ¥11,990(税込)/1年間
- 主な機能 ・中心線挿入
- 対応OS ・Windows7
・アクティブレイヤーへのペースト機能
・重複するエンティティの除去
・クイック修正
・PDFインポート
・Windows8.1
・Windows10
3-2.DraftSight Professional
DraftSight Professionalは、作業時間を短縮できる設計ツールが豊富。
年間ライセンスを月額に換算すると約2,000円。
一括印刷やイメージトレーサーも使用できるので、小規模オフィスに最適なプランと言えるでしょう。
- ライセンス価格 ¥24,090(税込)/1年間
- 主な機能 ・セルを使った方程式
- 対応OS ・Windows7
・ブロックアトリビュートマネージャー
・ビューポートレイヤーのフリーズ
・イメージトレーサー
・3DEXPERIENCE Marketplace Makeとの統合
・HomeByMeとの統合
・Windows8.1
・Windows10
3-3.DraftSight Premium【NEW】
DraftSight Premiumは、充実した3D機能がウリ。
年間ライセンスを月額に換算すると約5,000円。
3Dプリンタにも対応しているので、製造業やプロダクトデザイナーに最適なプランです。
- ライセンス価格 ¥60,390(税込)/1年間
- 主な機能 ・フル3次元機能 ・2次元ジオメトリおよび寸法拘束
- 対応OS ・Windows7
・Windows8.1
・Windows10
3-4.DraftSight Enterprise
DraftSight Enterpriseは、基本的な作図機能の他、ネットワークライセンスやテクニカルサポートが充実しています。
年間ライセンスを月額に換算すると約5,500~7,300円。
一括購入の場合は、翌年以降はサブスクリプションサービスのみ更新となります。
- ライセンス価格 ・¥66,000(税込)/12か月期間ライセンス※1
- 主な機能 ・DraftSight Professional の全ての機能+ネットワークライセンス
- 対応OS ・Windows7
・¥88,000(税込)/一括払い購入※2
※1:ライセンスは最低2本以上の購入が必要です
※2:サブスクリプションサービスに初年度加入必須(別途税別48,000円)
・展開ツールおよびテクニカルサポート
・Windows8.1
・Windows10
・DraftSightDraftSight | CADソフトウェア
・DraftSight (2D編集ソフトウェア)|キヤノンITソリューションズ
3-5.DraftSight Enterprise Plus【NEW】
DraftSight Enterprise Plusは、DraftSight Enterpriseの機能に加えて、新たに3D作成機能を追加したフルバージョンのパッケージです。
年間ライセンスを月額に換算すると約9,200~13,750円。
一括購入の場合、こちらも翌年以降にサブスクリプション契約を更新する必要があります。
価格も10万円以上と高額ですが、製造・加工に有効なモデリング機能が充実しているので、3DCADを安価に導入したい中規模企業にはまさに最適なプランと言えるでしょう。
- ライセンス価格 ・¥110,550(税込)/12か月期間ライセンス※1
- 主な機能 ・DraftSight Premium の全ての機能+ネットワークライセンス
- 対応OS ・Windows7
・¥165,000(税込)/一括払い購入※2
※1:ライセンスは最低2本以上の購入が必要です
※2:サブスクリプションサービスに初年度加入必須(別途税別84,000円)
・展開ツールおよびテクニカルサポート
・Windows8.1
・Windows10
・DraftSightDraftSight | CADソフトウェア
・DraftSight (2D編集ソフトウェア)|キヤノンITソリューションズ
4.ドラフトサイトは有料化しても十分お得!
いかがでしたか?
残念ながらDraftSight(ドラフトサイト)は無料で使えなくなってしまいましたが、これ程の機能を月額約990円で引き続き使用できると思えば、有料になったとはいえ十分お得ですよね。
AutoCAD(オートキャド)の標準ファイル形式「DWGファイル」に対応しているほか、その他のCADとも互換性の高い「DXFファイル」にも対応していたりと、ユーザーにとっては嬉しいメリットばかり。
またWindows以外にも、ベータ版ではありますがMacやLinuxなど、さまざまなOSにも対応済み。「AutoCADと互換性が高いCADをMacでも使いたい!」という方にもイチオシの無料CADです。
趣味で設計を楽しむ方からプロの開発者まで。DraftSight有料化に伴い、幅広いユーザーに配慮されたライセンスが追加リリースされたので、目的に応じて比較検討してみても良いでしょう。
とはいえAutoCADと同様の操作で作図するとなると、初心者の方には少々難しいかもしれません。
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今回は主な機能と価格のご紹介でしたが、DraftSightの魅力はまだまだたくさんあります。一度使い方を覚えてしまえば一生食べていけるスキルとして役立つので、CAD実務経験者の方もぜひ一度トライしてみてがいかがでしょうか。
DraftSightのダウンロードやインストールについては、以下の記事で詳しく説明しています。ドラフトサイトの使い方やコマンド一覧の他、アクティブ化できない場合や、動きが遅い場合などの対処方法についても解説しているので、ぜひ参考にしてみましょう。