CADスクール選びのポイント|講座・料金比較・就職など徹底調査
CADオペレーターのニーズが高まる今、CADを基礎から学べるCADスクールに通ってみたいと考えている女性も多いはず。でも独学で一から学ぶには少し不安。しっかり基礎から身に付けるのならやっぱりスクールに通ってみたい。それにはどんなスクールを選べばいいの?と悩みはつきません。全国数あるCADスクールも、各校特色さまざま。せっかくなら少しでも費用を抑えて通いたいですよね。それでもCADスクールは受講料がどこも高額。高い金額を払ったにもかかわらず「入学してみたらやっぱり合わなかった!」とならないようにするためには、どうしたらいいでしょうか?
目次
1.CADスクールにはどんな講座があるの?
CADスクールには、はじめての方向けのCAD初級講座から、上級者向けの3D CAD講座など、さまざまなコースが用意されています。中でも「CADオペレーター養成講座」と「CAD資格取得講座」は、初心者~入門者向けのCAD講座として、どこのスクールでも大変人気があります。
1-1.CADオペレーター養成講座
まったくの初心者の方がゼロから学べる講座は「CADオペレーター養成講座」です。
この講座を受講すると、CADオペレーターとしてお仕事を始めるうえで必要なCADシステムの知識や技術を、基礎からしっかり学ぶことができ、ほとんどのCADスクールでは、主にAuto CAD とjw_cad の2種類のCAD講座を扱っています。
受講期間は各スクールそれぞれ異なりますが、どこのスクールも、実務や趣味でスムーズに使うために必要な基本機能や、効率よく操作しながら作図するための方法を学んでいきます。
1-1-1.Auto CAD 講座で学べること
AutoCADは日本だけでなく、全世界で最も多く使われている設計CADソフトで建築設計やインテリアだけでなく、土木や機械など、幅広い分野で利用されているのが特徴です。
AutoCAD講座を受講すると、正確に図面を作成するために確実に身に付けておきたい知識や技術を一からしっかりと身に付けながら、実務に対応できるまでのスキルを習得することができます。
この講座で学べる主な内容は次の通りです。
- AutoCADの画面の見方とマウスの使い方
- 作図するための基本コマンドの使い方
- 効率よく作図するための機能と使い方
- 建築図面・機械図面のかんたんな平面図作成
- 印刷の方法など
1-1-2.jw_cad 講座で学べること
Jw_cadは無料ソフトとして誰でも気軽に使用することができ、すべて無料でありながら有料のCADソフトに引けをとらない機能を持ち合わせています。そのため実務でも多くの会社で使われている人気のCADソフトです。
jw_cad講座を受講すると、作図に必要な基礎知識や基本の設定方法などをしっかりと学びながら、実務に対応できるまでのスキルを習得することができます。
この講座で学べる主な内容は次の通りです。
- jw_cadの画面の見方と使い方
- 製図の基礎・初期設定や基本操作
- 作図するための基本・応用コマンドの使い方
- 建築図面・機械図面のかんたんな平面図作成
- 印刷の方法など
1-2.CAD資格取得講座
もう一つはCADの資格取得の学習のみに特化した「CAD資格取得講座」。
CAD資格取得講座の多くは「直前対策講座」と称され、試験直前の数か月~数週間のみ開催される試験対策コースとなっています。この講座は試験対策に向けた短期集中講座のため、スクールの受講期間は短期のみという場合が多い傾向に。
数ある資格の中でも、初心者が取得しておくと就職に強いと言われているのが「CAD利用技術者試験」と「建築CAD検定試験」。そのためこの2資格に対応した対策講座が、どのスクールでも人気です。
1-2-1.CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験とは、CADに関する知識やスキルの評価や認定を行うための資格試験です。
試験は「2次元CAD利用技術者」「3次元CAD利用技術者」の2種類あり、等級は「基礎」「2級」「1級」に分けられています。
まず初心者が最初に目指したいのは「2級」試験。この試験はCAD製図の基礎を試される試験なので、初心者がチャレンジしやすい等級です。そのため「CAD利用技術者試験2級対策講座」は機械系・建築系問わず受講希望者が多い人気資格となっています。
スクールによっては試験会場校に認定されている校舎もあるので、慣れ親しんだ教室でそのまま受験することも可能。そういったスクールを選べば、緊張せずに安心して試験に挑むことができるというメリットも得られます。
1-2-2.建築CAD検定試験
建築CAD検定試験とは、建築知識をもとに建築一般図をCADを使って作成する実力をはかる試験です。
試験の等級は「4級」「3級」「2級」に分けられ、4級の受験資格は高校での団体受験のみ。そのため一般の方が受験が可能なのは3級試験からとなります。
この試験では、単に図面を正確に書き写す「トレース技術」だけでなく、建築図面を正しく読み取るスキルがるかどうかを問われます。ほとんどが実務に即した試験内容となっているので、この資格を取得していると建築系での就職が有利になる傾向も。
そのため人気資格ではありますが、初心者の方が独学で学ぶにはハードルが高いことから、各スクールでも人気のある講座となっています。
2.CADスクールの通い方は?
CADスクールへ通うことを考えたとき、仕事帰りや空いた時間で通いたいと思っている方も多いのではないでしょうか。普段何かと忙しいみなさんは、専門学校のように平日日中に毎日通うことはなかなか難しいですよね。
CADスクールは、どんな方たちでも通えるよう、時間帯や期間などに配慮し、さまざまな通い方の選択肢を用意しています。
2-1.短期集中で学ぶ
まず一つ目は、1ヶ月~3ヶ月などの短期間で一気にCADのスキルを身につける「短期集中型」の講座です。
受講期間が短い分、一回の講座で学ぶカリキュラム内容はとても多くなりますが、そのぶん本当に必要な基礎のみにポイントを絞って学習することができます。
受講期間が短い分、通常コースよりも受講料金が低く設定されている場合が多く、費用を抑えて実践講座を交えながら効率よく学ぶことができるというメリットもあります。
スクールで学んだことを、自宅でも復習をしっかりと行えば、努力次第では短期間で飛躍的にスキルアップすることも可能です。
2-2.夜間に学ぶ
もう一つは、夜間に通うことができる夜間講座です。
この講座の最大のメリットは日中他の仕事や、学校に通いながら夜スクールに通うことができるので、今までの生活をそう変化させることなく通学できるということ。
そのため一緒に学ぶ人たちの年齢や経験も幅広く、さまざまな分野の方たちと一緒に授業を共有できるというメリットも。受講料金については、夜間も日中のスクールに比べ比較的安く設定されているスクールも多い傾向にあります。
1回の授業時間は2時間程度と短いですが、平均して半年ほどの受講期間が設けられているのでゆっくりとご自身のペースで学ぶことが可能です。
2-3.通信で学ぶ
日時を決めることなく、好きな時間に学びたい!という方は、通信講座がおすすめ。
1日30分でも1時間でも、空いた時間にできる分だけ、自分のペースで受講できるというのは忙しい方たちにとっては最大のメリットです。ネット環境さえあれば、ご自宅でも学校でもカフェでも、場所を選ばずどこでも学習できるのもうれしいポイント。
どこに住んでいても、全国同じ教材で同じレベルの授業を受けることができるというのも魅力です。受講費用も通学に比べてぐんと安くなっているので、費用を抑えながら、高いレベルの授業を効率よく学ぶことができます。
3.CADスクールの料金ってどれくらい?
いざスクールに通うとなると受講料についても考えなくてはなりません。冒頭でもお伝えしたとおり、CADスクールは他の講座と比べてどこも高額であることが有名です。スクールによって受講料金もまちまちですが、実際CADスクールに通うには具体的にどれぐらいの費用が必要なのでしょうか。
3-1.受講料の相場はいくら?費用を徹底比較!
初心者のみなさんに人気がある「AutoCAD講座」「jw_cad講座」「CAD利用技術者試験2級対策講座」。この人気3講座を例にとって各スクールの受講料金を比較してみましょう。
AutoCAD講座
スクール名 | 受講料金 | 受講期間 | 備考 |
---|---|---|---|
R社 | ¥8,640 | 1ヶ月 | web講座 |
S社 | ¥69,120 | 1ヶ月 | |
N社 | ¥32,400 | 2ヶ月 | |
K社 | ¥112,000 | 3ヶ月 | ほぼ体験レッスン |
W社 | ¥158,000 | 5ヶ月 | |
H社 | ¥270,000 | 6ヶ月 | |
平均 | ¥55,540 | 1.75ヶ月 |
jw_CAD講座
スクール名 | 受講料金 | 受講期間 | 備考 |
---|---|---|---|
A社 | ¥82,944 | 2ヶ月 | |
D社 | ¥61,200 | 2ヶ月 | web講座 |
N社 | ¥32,400 | 2ヶ月 | |
S社 | ¥162,000 | 2ヶ月 | web講座 |
W社 | ¥158,000 | 5ヶ月 | |
E社 | ¥65,500 | 8ヶ月 | |
平均 | ¥84,636 | 2ヶ月 |
CAD利用技術者試験2級対策講座
スクール名 | 受講料金 | 受講期間 | 備考 |
---|---|---|---|
A社 | ¥89,600 | 3ヶ月 | web講座 |
H社 | ¥54,432 | 3ヶ月 | |
O社 | ¥60,000 | 3ヶ月 | |
E社 | ¥65,600 | 8ヶ月 | |
平均 | ¥68,011 | 3ヶ月 |
AutoCAD講座は短期講座や体験講座など選択肢が多い分、平均受講料金が安くなっていますが、受講期間で考えるとjw_cad講座の方がお得に受講できるスクールもあります。
CAD利用技術者試験2級対策講座については受講期間が長いスクールもありますが、料金はどこもあまり差がありません。
この結果からみると、予算とすり合わせながら、受講期間や通い方など、ご自身のペースに合ったものを比較検討してみるのがベストと言えるでしょう。
3-2.受講料が一番安い地域はどこ?
では全国のCADスクールを比較したとき、どこの地域が一番安く受講できるのでしょうか。
関東
スクール名 | 講座名 | 受講料金 |
R社 | AutoCAD講座 | ¥8,640 |
H社 | AutoCAD講座 | ¥270,000 |
CAD利用技術者試験2級対策講座 | ¥54,432 | |
W社 | AutoCAD講座 | ¥149,040 |
CAD利用技術者試験1級+2級対策講座 | ¥105,840 | |
jw_cad講座 | ¥149,040 | |
A社 | アパレルCAD講座 | ¥100,000 |
E社 | エクステリア・ガーデンデザインCAD講座 | ¥194,400 |
近畿
スクール名 | 講座名 | 受講料金 |
T社 | AutoCAD講座 | ¥125,580 |
jw_cad講座 | ¥125,580 | |
H社 | AutoCAD講座 | ¥270,000 |
CAD利用技術者試験2級対策講座 | ¥54,432 | |
W社 | AutoCAD講座 | ¥149,040 |
CAD利用技術者試験1級+2級対策講座 | ¥105,840 | |
V社 | jw_cad講座 | ¥82,944 |
CAD利用技術者試験2級対策講座 | 89,600 |
九州・沖縄
スクール名 | 講座名 | 受講料金 |
H社 | AutoCAD講座 | ¥270,000 |
CAD利用技術者試験2級対策講座 | ¥54,432 | |
W社 | AutoCAD講座 | ¥149,040 |
CAD利用技術者試験1級+2級対策講座 | ¥105,840 | |
V社 | jw_cad講座 | ¥82,944 |
CAD利用技術者試験2級対策講座 | 89,600 |
東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城・栃木・群馬の関東地方は、より専門分野に特化したCAD講座が多いことが特徴で、選択肢が多い分受講料金の幅も広く設定されています。
大阪・滋賀・京都・兵庫・奈良・和歌山の近畿地方では、講座によっては関東より少し価格が低くなっていますが、学べるCAD講座の選択肢はそう多くないと言えます。
福岡・長崎・熊本・鹿児島・沖縄の九州・沖縄地方は、地域オリジナルのCADスクールが少なく、全国展開を行っているスクールが多いため、受講料はそれほど安くありません。
こうして全国のスクールを比較してみても、全体的にCADスクールはどこも高額であることには変わりないことが分かります。
4.費用を抑えてスクールに通うには?
どこのCADスクールも受講料は高額であるとはいえ、せっかく通うのであれば少しでも費用を抑えて通いたいですよね。実はちょっと工夫をすれば、受講料を安くする方法はいくつかあるんです。
4-1.割引や給付金制度を利用しよう
CADスクールでは、時期によって割引キャンペーンを行っている場合があります。また、条件さえ満たすのであれば、教育訓練給付制度を利用して支払った学費の一部をキャッシュバックしてもらうことも可能です。
4-1-1.各種キャンペーンを利用する
「今なら入学金無料」「春の特別キャンペーン」「受講者の紹介で入学すると〇%オフ」。こういったポスターやチラシをみなさん一度は目にしたことがあるかもしれません。
このように、CADスクールでは、時期やタイミングによって色々なキャンペーンを行っている場合があります。そのため、気になるスクールや講座があればお得なキャンぺーンの有無を必ずチェックしておきましょう。
4-1-2.教育訓練給付金制度を利用する
みなさんは「教育訓練給付(一般教育訓練)」という制度をご存知でしょうか?
この制度はある一定の条件を満たした方が厚生労働大臣の指定する講座を受講し修了した場合、支払った学費のうち20%(最大10万円)が支給されるという大変お得な制度です。
この制度を利用できる条件は「CADスクールに入学するまでに、雇用保険に1年以上加入している」ということ。この条件さえ満たしていれば、どなたでも利用することができます。
しかしどのスクールのCAD講座も、すべてこの制度が適用されるというわけではありません。
受講料の給付を受けるためには、必ず教育訓練給付制度の対象のCAD講座を設けているスクールを選んで、その対象講座に申し込む必要があります。
もし教育訓練給付制度を利用し、30万円の講座を受講した場合、そのうちの20%が給付金として支給されるということになります。
そうすると受講料のうち6万円が戻ってくることになるので、最終的に自己負担の受講料は24万円で済むということに。
中でも一番のおすすめは、CADの資格取得目的のために教育訓練給付制度を利用するという方法です。
本来、資格試験に合格できることが何よりですが、仮に不合格だった場合でも受講料のうち20%の給付金は必ず戻ってくるので、気持ちに余裕をもって受験に挑むことができるのです。
このように制度を上手に使って、少しでも費用を抑えながら、確実にスキルアップを計るのも賢い方法です。
4-2.職業訓練校に通う
職業訓練校とは、新たに職業に就く方や求職中の方、転職を希望している方を対象に、さまざまな訓練を通じて就職をサポートする施設のことです。
職業訓練校では、基本的にすべて無料で職業に必要な専門知識や、スキル・技能を習得でき、キャリアアップを目指しながら次の仕事を早く見つけられるよう、支援もしてもらえます。
たとえば東京都の職業訓練校でAutoCADを学ぶ場合、普通課程の訓練期間は1年コースで授業料は年額118,800円と有料になりますが、短期課程のAutoCAD科目なら、一定の条件さえ満たすことができれば、すべて無料で受講することができます。
5.初心者におすすめのCADスクールって?
講座内容や料金については何となく分かったけど「じゃあ一体、どんなスクールを選んだらいいの?」と疑問に思う方も多いと思います。では、これからはじめてCADを学ぶみなさんがスクールを選ぶときは、どのようなポイントに留意して探せばよいのでしょうか。
5-1. CADスクールを選ぶチェックポイント
全国どこのスクールであっても、よいCADスクールには共通したポイントがあります。
- 初心者にも親切丁寧に教えてくれる
- わからないことを質問しやすい環境である
- 自分の目的に合った授業内容である
- 卒業後は実務に対応できるスキルを身に付けられる
- 信頼のできる講師がいる
- 講師の経験や知識が豊富で授業の質が高い
- 限られた時間の中で効率的に学ぶことができる
学びたい専門分野や、学びたいCADソフトが異なったとしても、初心者の方に親切なCADスクールの条件は共通しています。
5-2.CADスクールの設備や環境もチェックしよう
女性のみなさんにとって、スクールの設備や環境は特に気になるポイントではないでしょうか。そのためのチェックポイントは次の通りです。
- 教室が清潔で掃除が行き届いているか?
- 冷暖房設備があり室内は快適な温度が保たれているか?
- 自宅や学校、職場からは通いやすいところにあるか?
- 夜間や休日に女性が通いやすい立地であるか?
- 扱う教材が古いままになっていないか?
- パソコンが最新である、もしくはハイスペックであるか?
- 授業で使うCADソフトのバージョンは新しいものが導入されているか?
CADスクールで受講することが決まった場合、短期では1~3か月、平均で6か月間は週1~2回のペースでその教室に通うことになります。そのため無理なく、ストレスなく通いきれるのかどうかはとても重要です。
またパソコン環境が充実しているかどうかは最も重要なポイントです。なぜならCADは、ソフト自体が重いので、ハイスペックなパソコンでないとスムーズに操作することができないからです。
そういった理由から、初心者のみなさんが、古い型のパソコンで学び始めてしまうと、キビキビと動作しないストレスから途中で嫌になりやすい傾向に。CADにある程度慣れている人であれば、多少遅いパソコンでもうまく対応することができますが、初心者の方はそうはいきません。
パソコンの動作が遅い、すなわちパソコンの処理速度が遅いと、CADソフトの細かな動作に追い付けなくなり、操作の途中でパソコンがフリーズしてしまうことも。そうする初心者の方であればあるほど、CADを学びたい気持ちまで中断されてしまい、CADだけでなく通学までもが苦痛になってしまう…というケースも実際に多くあるようです。
逆を言えば、動作の速い新しいパソコンで学べる環境であれば、思い通りにCADを動かすことができるようになった達成感をより味わうことができるということ。
せっかく習うのであればCADを好きになるためにも、ある程度スピード感を持って操作できるスペックのパソコンがスクールに用意されているのかどうかも事前に確認しておきましょう。
5-3.講座の内容や講師の質もチェックしよう
CADスクールにおいて、講師との相性はとても重要です。
どんな講師が担当になるかによって、学習するモチベーションが決まるといっていいほどです。そのためには次のポイントをしっかりチェックしておきましょう。
- 申し込み前に担当のCAD講師と会って話すことはできるか?
- 機械系CAD?それとも建築系CAD?担当講師の得意分野は自分の目指す分野と同じ?
- CAD資格講座の場合、コース受講生の合格者はどれくらい?
- CAD実践講座の場合、コース受講生の就職率はどれくらい?
- 卒業まで同じ講師が担当するの?その都度違う講師が担当するの?
- もし担当講師が自分に合わなかった場合、他の講師に変更することはできるの?
一番よいのは実際に教えてもらうことになるCAD講師と直接話してみることです。そしてその時、自分が気になっていることや不安な点を直接質問してみましょう。
もし質問や疑問に対して、曖昧な回答しかもらえなかったり、言葉を濁したりする場合は、実際の授業も自分が満足いくものは得られないことが多いでしょう。
また、担当講師が男性だった場合、身だしなみや言動などに清潔感があるかどうかも確認しておくと安心です。
6.ぴったりのCADスクールを見つけるためには?
せっかくお金と時間をかけて通うのなら、自分にぴったり合ったCADスクールを選びたいですよね。自分に合うスクールを見つけるために、まずは何をすればよいのでしょうか?
6-1.CADを習得する目的を明確にする
みなさんはどんな目的でCADスクールに通おうと考えましたか?
大切なのは、自分が何のためにCADを学ぼうとしているのか、あらためて目的をはっきりとさせることです。
- 未経験から機械系CADへの就職・転職を希望している
- 他業界から建築系CADへの就職・転職を希望している
- CADを使った設計関連企業への就職・転職を希望している
- CAD資格取得のためにスクールに通いたい
- 高時給でCADオペレーターとして働きたい
- 将来CADを使って在宅で働きたい
- 趣味でCADを使ってみたい
- とりあえずCADがどんなものか知りたい
- CADを使った「ものづくり」の仕事がしてみたい
- ひとまずCADを習ってから方向性を決めたい
目的はとりわけはっきりしていなくても構いません。そしてどんなことであってもOKです。
見つけることが難しいと感じる人は、一番最初に「CADスクールに通ってみようかな」と思い立った時のことを思い出してみましょう。誰しも1つか2つは必ずあるはずです。
CADを学ぶ目的も、CADスクールを卒業した後の働き方も人それぞれです。
自分の目的を再確認することで、どんなスクールが自分に合うのかをよりはっきり認識することができます。そうするとさらに選択肢を絞ることができるので、比較検討しやすくなるでしょう。
6-2.口コミを検索してみる
CADスクールを知るうえで「口コミの評判」は最も参考になります。実際にそのスクールに通った方たちにしかわからないリアルな声が聞けるということは、比較検討するにあたってとても重要です。
まずはネットで情報を集め、ある程度通いたいスクールをリストアップできたら、さらにそれぞれのスクールの口コミ検索を行い実際の評判を調べてみましょう。
6-3.無料体験に行ってみる
口コミ検索でさらに目的のスクールを絞ることができたら、さっそく予約を取り、ぜひ無料体験に行ってみましょう。その時にチェックしておきたいポイントは以下の通りです。
- スクールに入った時の印象は?明るい?暗い?
- 使う教材やテキストは、自分が学びたい内容?
- 入学前に授業を体験・見学できる?
- 授業形式は少人数制?それとも個別指導?
- 卒業後には実務に通用する知識とスキルがしっかり身に付くの?
- 設定された受講期間内で通いきれそう?
- 卒業後、就職支援サポートは用意されている?
- 資格取得コースの場合、受講生の合格実績は何%?
- 卒業生は実際にどんな企業や職場で働いているのか?就業実績は?
- 受講料の支払い方法は?途中で通えなくなった場合の返金制度はある?
CADスクールに通う方の多くは初心者なのでCADについて何一つ知らなくて当然です。わからないことを気にせず、どんな小さなことでもよいのでなるべくたくさん質問を用意していきましょう。
そのためには事前に質問をリストに書き出し、各CADスクールごとにチェックできるようにしておくと便利です。そうすると簡単に比較検討しやすくなり、自分にとって何がメリットで何がデメリットなのかがはっきりと見えてきます。
そして作成した質問リストを事前説明会に持参し、すべての疑問点を確認してみましょう。その時、自分が納得できる説明をちゃんと受けられたか、また質問に対して的確に答えてもらえたかどうかを判断することも重要なポイントです。
スクールに通うということは、高額なお金を払って自分に投資をするということです。それにはどんなCADスクールなのかをしっかり見極め、ご自身で納得してから申し込みの契約をするようにしましょう。
7.CADスクール卒業後の就職は?
無事スクールを卒業できたとしても、やはり一番気になるのは就職。CADスクールを卒業しただけで本当に就職できるの?と考える方も多いことかと思います。卒業したばかりで実務経験がない場合、どのような仕事に就けるのかも、みなさんが大いに気になるところです。
7-1.資格や実務経験がなくても大丈夫?
結論から言うと、資格や実務経験がなくても就職は可能です。CADオペレーターにとって最も重要なのは、正確さと作図スピード。正確かつ迅速に、設計者の指示通りの内容で作図できるのかが問われます。
もちろん資格や実務経験があれば言うことはないですが、スクールで学んだことをしっかりと実務に活かし、正確かつ迅速に作図できるのであれば、すぐに活躍することができます。
CADオペレーターが仕事をする設計の分野は、さまざまな雇用形態が採用されているのも特徴。そのため最初はアルバイトで入社し、実績を積んだ後正社員になる方も多い業界です。
まずは求人情報をくまなくチェックし、希望する業界で実務未経験者歓迎の求人があれば、迷わずエントリーしてみましょう。
7-2.スクール卒におすすめの仕事は?
CADスクールを卒業したばかりの方たちにおすすめの仕事は「CADトレース」と「CAD製図」です。CADトレースもCAD製図も設計支持者の元、元となる図面や指示書を見ながらそのままCADを使って描き写していきます。
CADオペレーターとしての実務経験を積むには、まずひたすらたくさんの図面を描くこと。そのため、この2つの業務を段階を追って行うことで、図面の見方や描き方のコツをつかむことができるようになります。
「CADトレース」と「CAD製図」の詳しい仕事内容については、こちらの記事を参考にしてみましょう。
参考記事:
・CAD初心者必読!目指せる仕事や資格は?無償CADや学び方
8.まとめ
CADスクールの選び方は人それぞれ。就職や転職を目的としてCADスクールに通うことを考えている方であれば、CADが学べて就職までサポートしてもらえるスクールもおすすめです。
中には将来的に設計士を目指してCADオペレーターになるという方や、今後インテリアコーディネーターを目指してCADオペレーターから始めるという方も少なくありません。
そういった方は、スクール見学に行った際、今のうちに取得しておくと有利になる資格や、あわせて受講すると有用な講座などについても、事前に講師や専門のカウンセラーに相談しておくと、より将来のビジョンやキャリアパスが明確になるでしょう。
とはいえ、いざスクールに通うとなるとお金も時間もかかるもの。「CADには興味があるけど、あまりお金をかけたくないな…」「高額を支払ってCADの技術を身に付けても、就職できる保証はあるのかな…」とお悩みの方には、無料で学べるCADスクールがおすすめ。
業界トップシェアのCADソフト「AutoCAD(オートキャド)」の基本操作を一から丁寧にレクチャーしてくれるので、未経験者の方も安心して通うことができますよ。さらに就職支援のサポート付きなので、身に付けたスキルが無駄になる心配もありません。
少しでもご興味をお持ちの方は、ぜひトライしてみてくださいね!